ミニキャラクターを描いてみよう!
カテゴリー: イラスト
CG事業部のことひらです。主に背景とミニキャラクターのディレクションをしております。 今回はミニキャラクターの描き方についてご説明します。 初歩的なものを説明していきますのでお付き合い頂けますと幸いです。 少しでも何かを吸収し絵を描く時間が楽しくなることを願っております。
そもそもミニキャラクターって?
デフォルメキャラクター、スーパーデフォルメキャラクター(SDキャラクター)ともいわれ頭身の高いイラストを、頭身を低く簡略化したイラストのことを指します。(中には頭身の高いイラストがなく元から頭身の低いデフォルメキャラクターもあります)ミニキャラクターを以下【ミニキャラ】と表記します。
今回紹介するのは”2頭身”のサイズ。
でも、漠然としすぎて何から手を付けていいかわからない…
ではまず、ミニキャラの素体を考えましょう。
◆自分が好きだ・可愛いと思ったミニキャラを思い浮かべてください。
ミニキャラを描きたいと思ったのはどこかで良い・可愛いミニキャラを見たはず…。それを参考にミニキャラを描いてみましょう。一口にミニキャラといっても手足の太さや人間的なデフォルメ具合・フォルムによって様々な表情を見せます。先ほど自分で良いと思い浮かべたミニキャラ。どの【素体】がベースとして作られているかまずは調べてみましょう。
◆今回は2頭身の3つの素体をご紹介します。
ミニキャラの動きを決める!”素体の3つのタイプ”
①手先・足先が細い・オーソドックスタイプ
小さい手足がかわいく、シルエットがまとまっています。シルエットにメリハリをつけたい場合は服や髪・ポーズのシルエットに気をつけて制作してください。手足が小さいため、キャラクターのみの奥行きのあるイラストには不向きですがシルエットがまとまっているためミニキャラらしいちんまりとした可愛らしさを表現することができます。
②手足が同じ太さ・マンガ的タイプ
手足がはっきりしているためミニキャラに奥行きのある動きをさせると①より映えさせることができます。裾や袖から見える手足の可愛さは気をつけないと芋臭くなってしまいますので手足の描き方を工夫するなどして可愛く見えるよう、注意して描きましょう。手足がはっきりしているため、厚塗りをしても映えます。
③写実的よりもデザイン・カートゥーンタイプ
立体感の正しさよりもシルエットで魅せるミニキャラです。
デザイン的にもなりやすく、ものによってはオシャレに仕上げることもできます。①②のミニキャラよりさらにデフォルメ感が強いです。デザイン的なミニキャラに描くのにも適していますが肉体の強弱も付けやすいため奥行きのあるイラストにも向いています。一見平面的に見えますが、立体的に考えても面白いので一度挑戦してみてください。
更に品質を上げる!”細かなテクニック”
今紹介した3点を素体とし、少し派生させたものを紹介します。
◆元の3点の胴体を長くしてみました
青線は元の股下の位置です。足が短く、①②はさらにあどけなさ増したのではないでしょうか。③はバランスが悪くなっただけのように見えますね。現在のカートゥーンのデフォルメデザインですとこちらの胴体を長くするデザインは向いていないのかもしれません。
◆元の3点の胴体を短くしてみました
胴体を短くしました。こちらは逆にカートゥーンのデフォルメが一層映え、よりスマートな絵柄になります。
胴を短くしたり、長くしたりしても、素体の表情が変わってみえるとおもいます。どのバランスが一番適していて、可愛く見えるか、自分が表現したい素体に近いものは見つかりましたでしょうか。
ミニキャラといっても千差万別!
胴を長くしたり、短くする以外にも他にもこんなデフォルメの仕方があります。
①を元に、手足全体を細くしたもの。大人しめの絵柄に向いていそうです。
②の手足を直線的にデフォルメしました。掌や足先を大きくしました。間接も曲線的なものに変えても面白く、元気のある絵柄に向いていそうです。
③角ばっていたデフォルメを曲線にしました。体の間接部分も、曲線的な表現にし、不思議な雰囲気を纏っています。
自分が表現したいミニキャラの素体は見つかりましたでしょうか。一口にミニキャラといっても素体が変わるだけで様々な表情が伺えますね。今回ご紹介したのはほんの一部になります。ここからさらに派生してもっと面白いものが描けるかもしれません。一度自分で素体だけで可愛く見える形を探してみてください。