クリスタで保存したpsd、Photoshopで開いてみたら…
カテゴリー: テクニック
CG事業部のsenbeyです。クリスタ上で綺麗に表示されていたデータをPhotoshopで開いたらえらいことに…ということが時々おきます。数点のポイントを抑えればPhotoshopで開いても見た目の変わらないpsdをクリスタでも作成できます!参考になりますと幸いです。
クリスタで作ったpsdをPhotoshopで開いてみます。
!!!!!!!!
見た目が大変なことになっています。
線画がおかしいです。
それに色味も少し異なって見えます…
実際になおしてみましょう。
1 クリスタとPhotoshopのクリッピングマスクの違い
クリスタではフォルダごとクリッピングマスクすることができます。
Photoshopではフォルダごとクリッピングマスクができません。
そのため、線画がめちゃくちゃに表示されていました。
フォルダではなく、一つ一つクリッピングマスクしてあげることで回避できます。
また、Photoshopではレイヤーモード が透過のレイヤーフォルダに対して
クリッピングマスクができます。
クリスタではレイヤーモード が透過のレイヤーフォルダにクリッピングマスクすることはできません。
2 クリスタとPhotoshopのレイヤーモード の違い
わかりにくいかもしれませんが、鮮やかさが下がっています。
覆い焼き(発光)、加算(発光)といった発光レイヤーの色味が変わっています。
これを回避するため、Photoshopで開いてから該当レイヤーを調整しましょう。
Photoshopではレイヤーの不透明度を2つのゲージで調整することができます。
発光レイヤーの不透明度と塗りを同じ数値にします。
そして、不透明度は100%にしましょう。
不透明度を100%に設定して、塗りで調整するのがポイントです。
これらの処理を行うことで、クリスタと同じ見た目にすることができます!
クリスタ上で不透明度が100パーセントの発光レイヤーであればPhotoshopで開いても見た目は変わりません。
また、マスクで発光レイヤーを調整した場合も、Photoshopでは色がくすみます。
マスクをレイヤーに適用することで見た目を同じにすることができます。
また、Photoshopの塗りで調整した数値は、クリスタでは反映されません…
クリスタで開き直すと、不透明度が100%になっています。
(発光レイヤーだけでなく、全てのレイヤーモードで同じ結果になります。)
見た目も変わっています。先ほどの処理と逆で、不透明度をpsdの塗りの数値と同じにすることで元に戻せます。
(右が、Photoshopで塗りと不透明度を調整した後、再度クリスタで開いた場合の色味です。)
3 調整レイヤーについて
調整レイヤーについて、比較してみました。
左がクリスタでの見え方、右がPhotoshopで開いた際の見え方です。
変化があったもの
・色相・彩度・明度 やや印象が異なります。
・階調化 Photoshopで開いた際、微々たる差ですがジャギーが目立つ印象になりました。
・トーンカーブ 明らかに差が出ました。
・カラーバランス やや印象が異なります。
・閾値 階調化同様、Photoshopで開いた際、微々たる差ですがジャギーが目立つ印象になりました。
・グラデーションマップ やや印象が異なります
変化のなかった
・明るさ・コントラスト
・階調の反転
・レベル補正
上記3点の調整レイヤーについては使用しても問題がなさそうです。
それ以外の調整レイヤーにつきましては、使わない方が無難かと思います。
まとめ
いかがでしょうか?
特に一部の調整レイヤーについて、psdでデータのやり取りをする場合クリスタ上では使わない方が無難です。
また、Photoshopで後から調整できない場合は
・フォルダごとクリッピングマスクすること
・発光レイヤーの不透明度を変えること
この2点を避けた方が良いかと思います。
psdのデータを求められる場面は多いので、参考になりますと幸いです。